エモ捨て場

言葉にされない気持ちの墓場

××は××らしく

背が高い、今風の若い男。

マッシュっぽいけど、前髪の厚すぎない爽やかなニュアンスに男らしさを感じる。髪はほんのり茶色に染めている。ネイビーのスーツ。ネイビーのネクタイ。はっきりとした顔立ち。あまりやったことのないタイプ。

個室に入ると男はどしっと壁にもたれた。

何も言わず向かい合った僕を睨む。

彼は微動だにしない。スラックス越しにそれを撫でる。皮のベルトを外す。迷彩柄のパンツ。すっかり固くなったそれ。そうされていることが、当然だというように、僕を見つめる。僕には指一本触れない。

それを口に含む。長細い。鉛筆のようなそれ。ぶらさがるものは毛のないすべすべなタイプだった。根元まで咥えると汗ばんだ匂いがする。喉奥にガツガツて当てるとネトネトの唾液がそれに絡みつく。嗚咽しながらしゃぶる。涙が頬を伝い、顎先まで。

粘性の液体がついたそれをしごくと、彼は初めて言葉を発した「イキそう」。

床に落ちた液体をティッシュで拭って個室を後にする。

 

 

 

イキたかったので、その後あまりタイプじゃないおじさんと個室に入って抜いてもらった。さっき僕がそうされたように僕は壁にもたれ男を睨んだ。

 


顔が近づく。キスは顔を背けて断った。酒臭かった。臭くてごめんね、と言われた。

××に座り、僕のモノをしゃぶるおじさんのそれは萎えたままだった。亀頭の先端を咥えてもらったまま自分で扱いた。イキそうと言っても口をはなさなかったので、そのままイッた。おじさんは両手を合わせるごちそうさまのポーズをした。「ありがとうございます。」おじさんは何も言わず、座ったまま僕を上目遣いで見た。世を恨んだ寂しそうな目だった。