エモ捨て場

言葉にされない気持ちの墓場

トトトトトトトトトトトトトトトト

やれなかった。ロッカーで携帯をいじっていたら店員さんにここにいないでくださいと言われた。通路に戻って扉の閉まった個室を隙間から覗くと、その中には一人でチンポをしごく男の姿があった。

 


やれなかったので、他の×××に向かった。意外と人が多く、しかしなかなかタイプな人がいなかった。

顔がタイプではないが体がタイプの大柄な男と個室に入った。天井を含め全面が鏡で囲われた珍しい作りだった。彼の口臭が苦手だと感じた。

しかし乳繰り合いキスを重ねているうちどうでも良くなった。コンドームをして挿入し、正常位、バック、騎乗位を順序よく進めた。春にしては暑いくらい暖かい日でお互い汗だくになった。ローションと汗と唾液でぬるぬるだったけどいけなかった。

 


いけなかったので、◯◯駅に向かった。

掲示板に呼びかけると10分ほどして、40才手前くらいの小柄なサラリーマンが入ってきた。彼は手を洗いながら周囲を見渡していた。目が合うとスラックのジッパーをおろした。それが合図のようだった。二人で個室に入ると、マスクを下ろしてキスをした。舌を入れて触れ合うと、彼の舌の短さが分かった。こうした出会い方ははじめてで興奮した。

彼は僕のベルトを外し、パンツを少し下げて亀頭の先端に触れた。彼のベルトを外す。パンツは薄いネイビーのボクサーパンツで我慢汁でシミができていた。パンツを下ろす。彼の亀頭には大きめの黒子があった。そのままフェラチオする。声にならない声がふっと漏れる。たまらない、何かを我慢するように目をぎゅっと瞑る表情が可愛い。水が流れたり、家族連れが子供を呼ぶ声、周りの物音が聞こえる。

手を重ね合うと彼が薬指に指輪をはめているのに気づいた。チンポを重ね合わせて扱くと気持ちが良くて、イクときは二人で××のなかに射精した。ガチガチになった僕のものは制御が効かずに壁にもべったりと精液を吐き出してしまった。

扉の隙間から外を覗いたが、様子はよく分からなかった。ありがとう。はにかんで彼はそう言った。

 


ありがとう。僕の好きな言葉。この世にはたくさんのありがとうがあるけれど、こうした生臭い薄汚れた精液まみれの行為で感謝の言葉が穢れるのが好き。

 


彼の後姿を少し目で追ったが、たくさんのスーツ姿の男達に紛れ、すぐに見失った。