エモ捨て場

言葉にされない気持ちの墓場

何でも募集

結局のところ、彼は嫌だと思ったことを少しも耐えることができないのだった。自尊心だけが余計に高くて、自分が軽んじられることがあれば、そこから難癖をつけて逃げ出してしまうのだ。同じことを繰り返してきたのが彼の人生だった。そして彼もどこかでそれ…

ピエタ

レースのカーテンが風でそよぐ。涼しくなった風が教室から廊下に流れこむ。 誰も座らない机と椅子が夕暮れのオレンジ色に染まっている。 彼は生徒に囲まれていた。彼を苛めてきた男子グループの数名。一人の生徒に向かって人差し指を向けて横に勢いよく振る…

盆踊り

祭囃子が聞こえる。太鼓の音。どこか懐かしい、でも聞いたことのない歌謡曲。商店街を通り、駅に向かう途中の神社では夏祭りが開かれていた。浴衣を着た人々が太鼓ののったやぐらを囲みながら手を上げてさげて仰いでゆったりとした動きで踊っている。露店で…

うるわしきとも

その人のことが好きだ。顔も可愛いと思う。彼も僕のことをまだ好いてくれているのだと思う。でも僕たちはもう歯車が噛み合わなくなってしまった。一緒にいてもこれ以上、展望がないということに気づいてしまった。また同じことを繰り返すのだと分かってしま…

贅沢

ボードリヤールによると消費とは「観念的な行為」である。消費は対象が物それ自体ではない。物に付与された観念や意味を消費する。消費には限界がないので延々と繰り返される。延々と繰り返されるのに満足がもたらされないから消費は次第に過激に過剰になっ…

意識受動仮説

意識受動仮説によると人の心(事故意識)とは脳が作り出した巧妙な錯覚に過ぎない。 「私」が統合的に制御して身体を動かしたり感情を感じたり思考している訳ではない。自己意識は無意識の自立分散処理を制御していない。意識とは受動的な体験をあたかも主体…

三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい

それ、面白いと思ってんの? 分厚い皮。ふにゃっとしてる。皮でしごいていた。舐めるとしょっぱい味。結構タイプだった。一重で顔のパーツひとつひとつがはっきりしている。乳首を触りながらキスしてイカしてあげた。腕時計をチラチラみていたので僕が後片付…

死んだ後見た夢

アメ横の路地を進むと惣菜、魚介、ドライフルーツやスパイスなどが剥き出しに軒先に出されている。どこからか生臭さを凝縮させたような煙が立ち込めてくる。くさやを焼いているのだろう。ある店主に話しかけると、その倉庫に案内してくれた。冷蔵庫がヴーン…

not sentimental

ぽっちゃり長身180くらい マスクは外さない。濱家みたいな顔 乳首は噛んだり強めでも感じる つぶらな一重が可愛い。 でもキスしたくなさそうだったのでいくのは我慢した。手全体がネトネトしてしまうくらいいっぱい出してくれた おじさん 眉の濃いはっきりし…

メルカリの一番安い300円君の存在価値と同じで

××っていい匂いするよね。 なんでいい匂いするの?××が着てたTシャツの匂い嗅いでたら、イイ気分になってきて、今まで一緒に行った場所とか言ってくれた言葉とかそういうの思い出してすごく安心して、抱きしめながら眠ったんだ。 ずっと一緒にいて、でもこれ…

ごちそうしますね。

新幹線でその地方都市に着くと涼しい風が身を包んだ。待ち合わせ場所に来た彼は少し早めの長袖姿で、顔や雰囲気は写真と違わないことにほっとした。魚が美味しいのだという居酒屋で水のように美味しい日本酒をごくごく飲んだ。一貫1000円以上する雲丹のお寿…

神聖法系

「遅れてしまってすみません。入場いまから大丈夫ですか?」僕は眉間に皺を寄せながらそう言った。「大丈夫ですよ。次から気をつけてくださいね。」困ったような笑顔でスタッフはそう言ってゲートを開けてくれた。「大人だね。俺はそんな風に言えないなぁ。…

👋

どうせ僕のものにならないから、気持ち良かった思い出だけでも欲しい。どうせ僕のこと好きにならないなら、もっと下品なキスをしよう。それだけで…。 その人には10年付き合っている恋人がいるが、最近その人の浮気が発覚し、オープンリレーションシップに移…

下ネタ

飛田新地の女の子はまんこめっちゃきつかった!すぐイけた! え?30分で一万五千円でしょ?マジかよ?そんな違う? バカ。全然違うわ。遅漏の俺でもいけたわ。 そういえばさ、キャバクラのアフターってヤレるの? 場所による。ゆるいとこはいけるよ。 仲里依…

Blood,Semen,and Death

彼は勃ちが悪かった。最初はしごきあうだけ。シコシコシコシコ。見つめ合ううちにマスクを外してキスをして唾液を交換しあった。それからお互いのものをしゃぶりあった。 きっと勘違いではなく、僕たちは10年ほど前に一度会っている気がする。彼は銀行マンで…

🪱

熱帯夜は纏わりつくように湿った空気だけではなく、地面さえも息苦しく蒸し返すらしい。暗い街路樹沿の小道でアスファルトにねっとりと濡れた線状の物体が無数に転がっているのに気づく。携帯のライトを付けるとくねくねと身を捩らせ、苦しそうに地面を這い…

××は××らしく

背が高い、今風の若い男。 マッシュっぽいけど、前髪の厚すぎない爽やかなニュアンスに男らしさを感じる。髪はほんのり茶色に染めている。ネイビーのスーツ。ネイビーのネクタイ。はっきりとした顔立ち。あまりやったことのないタイプ。 個室に入ると男はど…

祝福

その人は黒い半袖のパーカーを着ていた。 七分丈のグレーのスラックス。ソールの厚いごつめのスニーカー。黒いマスクで目元は一重。長めの前髪に刈り上げた襟足。かまいたちの濱家に少し似ていた。 まじまじと彼の姿を見ながらお互いのズボンを脱がせあった…

8.10

隣に立ってきた男と目を見合わせた。 下に目線を移す。がちがちになっているそれが見える。 相手の顔をじっと見つめる。何かを伝えるように。そして個室へと向かう。男はそろりと後から続いて入ってくる。 白髪混じりの短髪、痩せ型だけど少し出たお腹、どこ…

モザなし顔出しトコロテン~ローションホイップ・結合部〇見え~

彼はスマホを取り出して、撮ってよいかと聞いた。返事をする前にぽこんという間抜けな音が鳴り、撮影は始まっていた。「すぐに我慢汁がでちゃうんすよね。」彼のパンツのシミを音をたてて吸った。僕がフェラチオする様をマジエロいとか言いながら彼はカメラ…

僕はあなたのことが嫌いです。

全人類の9割が無条件に好きじゃない。 全ての人が恨めしい。憎らしい。呪わしい。 自慢できる不幸もなく平凡に生きた自分も厭わしい。疎ましい。煩わしい。 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 大学時代の友人が結婚するのだと聞いた。 奥手で人見…

のせてます、veroにいろいろ。アルバムは顔とエロです。※等価交換

その人からはジューシーな汗の香りがした。身体のあちこちに顔を埋め、その匂いを脳裏に焼き付けた。匂いが彼の存在の輪郭をはっきりとさせた。 「東京に来てからラブホ入るの初めてです」坂道を登りながら彼はそう言った。僕より年下の彼は背が高いわりに子…

人間便器

久しぶりに会ったその人はずいぶん太っていた。目が合ったけど無視した。歩けば誰かに触れてしまうほど通路にぎっしり人がいたので、他の人とやりたいと思った。お尻を撫でられても素知らぬフリ。しかし誰も僕と視線を交してくれないので、仕方なくその男と…

トトトトトトトトトトトトトトトト

やれなかった。ロッカーで携帯をいじっていたら店員さんにここにいないでくださいと言われた。通路に戻って扉の閉まった個室を隙間から覗くと、その中には一人でチンポをしごく男の姿があった。 やれなかったので、他の×××に向かった。意外と人が多く、しか…

生きるのが面倒くさくて赤信号駆けて渡った爽やかな朝

その人は背が高かった。やせ型の体形だけど、30代になって脂肪が付きはじめたのであろうラブハンドルが愛おしかった。ほとんどクセのない黒髪は前髪を上げたアップバングでツーブロックの刈り上げられたうなじやもみ上げがセクシーだった。僕なんか相手にさ…

男区臭人

僕はクリスマスプレゼントを彼の枕元に置いた。彼からのお返しはきっとないだろう。彼に何か贈る価値があるだろうか。 今年はサンタさん来るかな。 子供の頃待ち遠しかった日々を思い出した。 まあ、プレゼントなんてさ、気持ちがあれば何もいらないのだよ。…

陰部摩擦罪

「てか今日軽くエロいことしません?」 「はやく攻められたい!」 「まじすか。部屋散らかってますけどいいすか?」 一年ぶりに帰省した実家から帰る電車の中そんなメッセージに返信をしていた。都内に借りているアパートからは1時間ほど離れた場所に彼は住…

またどこかで

前を歩く男性を目で追う。紺色のポロシャツ、グレーのスラックス。シャツの上からでもズボンから少しだけはみ出たぜい肉が分かる。袖からのぞく二の腕、鷲掴みにして脇に鼻を寄せればどんなに匂いがするだろうか。男らしさを煮詰めたジューシーな体臭を想像…

ミンティアの食べ過ぎで舌が焼けた

大して更新されていないツイッターのタイムラインを読み返す。インスタグラム、ティックトック、ライブドアニュース、ユーチューブをぐるぐると巡る。オリンピックの不祥事、別に知らなくて良かった豆知識、コロナウイルス拡大のニュース、最新ゲームのプレ…

僕が夢みたいに過ごしてた時間も君は退屈してたんだね

出会い系アプリの紹介文を変えた。エロいことをできる人を募集する文章を付け加えた。今までは何となく恥ずかしいとか思ってたけど、もういいや、別に友達もいないし。寂しさは徐々に身体を侵食し穴を空けていった。その穴を誰かと淫らな事をすることによっ…